日々じゃーなる

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雑囊の思い出

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雑囊(ざつのう)と読む。
最近はめっきり見かけなくなったが、現在40歳以上の人ならば、見たことや使ったことがある人もいるのではないだろうか。
 
自分が卒業した中学校は、男子は雑嚢が指定バックだった。
このバック、かなり頑丈な布で作られていて、防水ではないものの、破れたり縫っている糸が解れたりということはほとんどなかった。

 

しかし、画像を見てもらえば分かるように、このバックは上下に長く、厚さはそんなにない。そしてたすき掛けにするのが一般的な使い方だ。
 
ここで困ったことが起こる。
その中学校は、弁当持参だったのだ。
普通のありふれた弁当箱なら、縦にいれると、中でよったり、こぼれたりする。
しかし、雑嚢はその構造上縦にしか弁当箱が入れられない。
 
それでどうするかというと、補助バックという、その名の通り雑嚢の補助をする、学校指定のバックがあり、それに弁当箱を入れて登校する。
 
補助バックは、いわゆる普通のバック。

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※画像は、本物とは違うが、こういった形状のもの
 
これは底面も広いので弁当を横に入れるのに問題はない。
 
しかし、ここで疑問が出てくる。
だったら、補助バックだけで登校すれば、バック一つで済むではないか、ということだ。
 
これに対しては、学校側の決まり、つまり校則が壁になっている。
「男子生徒は、必ず雑嚢を持参すること」
 
学校の校則の中には、納得いくものから、そうでないものまで色々あったが、この雑嚢持参必須という校則は、最も納得のいかない校則の一つだった。
 
補助バックに勉強道具も弁当もその他も、全て入れて登校したら、何がどう問題なのかさっぱりわからない。
 
さらに雑嚢には、持ち方にまで校則があり、たすき掛け「でないと」だめなのだ。
片方の肩にかける、いわゆる肩掛けや、たすき掛けにかなり近いが、そのバック部分を身体の前にして持つ前掛けも禁止だ。
 
ここまでくると、納得いかないを通り越して、呆れてしまう。
 
この校則のせいで、全ての男子生徒は雑嚢をたすき掛けし、プラス補助バックを肩に掛けて毎日登校することを強いられる。
あれから長い月日が経ち、世の中の様々なことを自分なりに理解してきたつもりだが、そんな年齢になった今の自分が振り返っても、あの校則の意味は全くわからない。
 
「伝統だから」
「前からそうだから」
「当校の定める中学生らしさだから」
 
おそらくこういった理由ではないかと予想されるが、自分の意志で入社した会社の決まりならいざしらず、義務教育で行く中学校に、本質的な理由が説明できない校則を守らせるのはいかがなものかと思う。
 
また、こういうことを書くと、社会に出たら理不尽な決まりもたくさんあるから、といった反論もうけるが、中学からこういった理不尽な決まりを守ることを有無をいわさず強制するから、社会に出て理不尽なことに出くわしても、自分の意見を言えない、持てない、なんなら我慢したほうが良いという大人が増えるのではないだろうか。
言われたとおりに従っておけば良い、ということなかれ主義では、なにも良くならない。
 
世の中には、変わっていったほうが良いこともあり、変わらず残した方が良いものもある。
しかし、それを義務教育の現場で強制的にコントロールすることによるメリットは、少なくとも自分には思いつかない。