日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

3組に1組は離婚という計算はおかしい説

不倫やそれにまつわる離婚の報道が日々伝えられているので、離婚率はさもあがっているような印象がありますね。

 

そこで離婚率についてちょっと調べてみました。

 

2016年の婚姻件数は62万1000件で離婚件数は21万7000件

厚生労働省「人口動態統計の年間推計」

 だそうです。

これらの数字から、約3組に1組は離婚、という数字が報じられます。

 

いや、しかしちょっと待てよ、と。

 

離婚率を婚姻件数と離婚件数から算出するのは合ってますが、私たちが知りたいと思っている離婚率というのは、ある年の婚姻件数と離婚件数から算出されるものではなく、あるとき結婚したカップルのうち、そのカップルたちがどのくらいの確率で離婚するか、でしょう?

婚姻件数と離婚件数を同じ年で見ても、あんまり意味がない数字にならないですか?

 

極端な例を出したらわかりやすいかもしれません。

 

ある年の婚姻件数が100件、離婚件数が30件あったとします。

この年の離婚率は30%です。

(離婚件数30件のカップルが結婚したのは、この年とは限りません、むしろこの年よりも過去の年ということのほうが多いでしょう)

 

その数年後の婚姻件数が50件、離婚件数は20件。

この年の離婚率は40%。

だから10%アップ、といえますか?

離婚件数は下がっても、婚姻件数が(つまり分母が)上がっているので、離婚率の数字は上がります。

 

知りたいのは、最初の婚姻件数で数えられた100組中、何組が離婚したかですが、離婚したカップルがいつ離婚するかはまちまちなので、年単位では算出できません。

 

おおよそですが、過去の統計から「この年に結婚した人が10年以内に離婚した確率」みたいな統計の方が、情報としては意味があります。

 

 

報道で伝えれる数字は、こういう「まやかし」がたまにあります。

数字ならまだしも、数字を出していないものは、印象が先行します。

有名なのは殺人事件の件数ですね。

最近は物騒な世の中で、なんて言う人がいますが、殺人事件件数は明らかに下がり続けています。

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1955年(この年10歳だった人は、現在74歳)当時と現在では、1/7以下です。

物騒どころか、比較すれば超安全です。

 

 

離婚や殺人事件に関して、実際のデータを見えにくくしているのは、ほぼほぼ報道に原因があります。

そこで、私は各媒体(テレビ、ラジオ、新聞)で、離婚報道率、殺人事件報道率を発表してほしいと思っています。

テレビ、ラジオなら時間軸、新聞なら紙面の面積軸です。

(ネットは算出が困難そうですね・・・)

 

離婚の件数が減っているのに、離婚報道率が上がっていたとしたら、なぜ件数に反比例した時間を離婚報道に割くのか、ということを説明してほしい。

離婚としては1件でも、その1件の離婚は他の報道を割いてでも伝える意義が明確にある、といった理由ですね。

 

まあ、おそらくその方が視聴率が取れるから、でしょうけど。