日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

ミュージシャンにおける「プロ」の線引は?

大抵の職業は、お金をもらったらプロ、という線引があると思います。

しかし、ミュージシャンにこれをあてはめると、ライブハウスで1度でもやったことがあるひとだったらプロ、ということになりますね。

 

これは一般感覚でいうプロミュージシャンとは違うと思います。

もちろん、自身がプロ意識を持つことは自由ですが、一般的なプロという呼称は、自称ではありません。

 

技術的なところに線引を求めたいところですが、ミュージシャンの場合スポーツと違い、プロテストがあるわけではありません。

そして、プロでないと出られないステージがあるわけでもありません。

非現実的ですが、ドームでコンサートをするのも、特に資格がいるわけではなく、お金さえ出せばできます。武道館も横浜アリーナも同様です。

 

よく言われるのは、メジャーという世界に入ったら、というものです。

メジャーというのは、日本レコード協会に所属しているレーベルを指します。

そこに所属しているミュージシャンがプロ、という捉え方です。

 

しかし、私の大好きなスガシカオさんは、数年前までメジャーから抜けて活動されていました(現在はメジャー)。

その間にもライブを精力的にされていましたが、それはプロとしての活動ではないのでしょうか。

 

ということで、実はミュージシャンにおいて、プロの明確な線引はありません。

しかし、私が思う「プロ」の線引を一つ提案したいと思います。

 

それは、音楽の演奏にまつわる仕事でお金を稼ぎ、そのお金だけで生活が成り立つかどうか、です。

生活レベルは人によって違いますが、常識の範疇ならばそれで良いと思います。

 

例えば、音楽での年収が10万円、それ以外の年収が150万円、生活費は300万円かかっていて、足りない分は貯金で賄っている、というのは、ミュージシャンとしてプロとは言えないと思います。

また、音楽での年収が同じく150万円、生活費を切り詰めて、130万円くらいに抑えているのならば、プロと呼んで良いのだと思います。

 

これは、金額というより、生活を音楽で賄っている、という捉え方でプロか否か、という判断をしています。

 

実際に私の知り合いには、演奏しながら世界中を放浪している人がいます。

現地のライブハウスや路上で演奏を繰り返し、渡航費が貯まったら次の国へ、という生活をかれこれ20年以上続けています。

私は、この知り合いは堂々とプロだと名乗ってよいのだと思います。

ちなみに、どの事務所にも属していません。

 

私はといえば、音楽関係での収入で生計を立ててはいますが、演奏によるものだけではまったく成り立たないので、ミュージシャンとしてプロは名乗れないと思います。

 

意外と曖昧な、ミュージシャンのプロという線引、ひとつ参考にしてみてください。