日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

医療の矛盾と向き合う

「手術なし」で”鼓膜を再生” 20分の治療で約3週間後には聴力が「ほぼ完全」に回復 世界初の治療法 - FNN.jpプライムオンライン

 

もう、ほとんど魔法ですね。

 

多分大昔の人は、人の身体を切って治す、ということが魔法のように思えたと思います。

でも、現代では切らなくても治す。

 

ブラックジャックじゃないですけど、医療はその行為自体の意義といつも戦わなくてはいけません。

医療が発達すればするほど命は助かる。

その分、競争も増え、生き残る人間は地球というリソースを考えたときに限界があるので、結果淘汰される人間が増える、ということになる。

 

淘汰される人は憎悪を感じます。それが連鎖します。

これまでにあった戦争の根本的な理由は、憎悪です。

戦争では多くの人が亡くなります。

 

全部が全部ではありませんが、医療行為によって助かる命が増えたことが、戦争の要因になっている、という部分も否定できません。

ただ、風が吹けば桶屋が儲かるということわざくらい原因と結果が離れているだけな気がします。

 

医療行為をやめたら万事うまくいくか。

これは、うまくいくという定義によります。

そして、人間の場合、うまくいくというのは、生き残るということだけじゃない、感情の部分が多くを占めます。

死ぬこと以外はかすり傷、ということわざもありますが、実際のところは生きているだけじゃなくて、その上に幸福を求めます。

不幸は時に、死よりもつらいという感情を生みます。

だから自殺をする人がいるのです。

  

人間は感情の生き物。

だから、医療行為自体を一般論で語ったときに出てくる矛盾を横に置いといて、大切な人が医療行為によって助かることを、純粋に喜べる、とも言えます。

 

人間には知恵もあります。

限られたリソースで、どれだけ共存可能な人間の数を増やし、その幸福度を上げるか、というのを考えられるのも人間だけではないでしょうか。

 

一人の人間が生きられるのはせいぜい100年。生まれて死ぬまで知恵を絞っても、地球や宇宙の歴史というスケールで考えると、それはあまりにも短い。

 

でも、今いる人全員で考えたらどうでしょうか。

また、知恵を伝承していってはどうでしょうか?

 

人間は、生殖能力を終えてから寿命を迎えるまでが他の動物に比べて圧倒的に長い。

子孫を残すという本能的な役割を終えたら、生物学的には死を迎えるのが自然です。

でも、人間は寿命が長い。

 

それは、知恵の伝承のための期間だ、と言われているそうです。

 

矛盾を生む医療、それを今後どう生かしていくか。

それは世界中の人が知恵をしぼり、後世に伝えていくことを繰り返すことでしか答えが出せない超難問です。