日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

譜面作成ソフトで迷う

商業音楽において、譜面を読み書きできる能力って必要不可欠だと思いますか? 正解は「必要不可欠ではない」です。

勘違いしないでいただきたいのは、読めるに越したことは無いが、必要不可欠というレベルではない、という意味だとということです。

譜面というとどうしてもおたまじゃくしがいっぱい並んだ例の楽譜を思い出しますよね。 しかし、商業音楽の人がよく使うのは、どちらかというとあれよりも「コード譜」や「リズム譜」です。 そして、結果的には自分にさえわかれば、どんな書き方をしても構いません。

実際に、ある日本のトップベーシスト(武道館とかでやるレベルです)の譜面をスタジオで一度拝見しましたが、そこにはオタマジャクシが・・・と思いきや、その音符の上に「ドレミ」が手書きされていました。 本人曰く、ドレミだけだと音の高低が視覚的にわかりにくいけれど、音符だけだとそれはそれでわからないから、両方、だそうです。

このように、商業音楽で用いられる譜面は、元はクラシックから来たものとはいえ、各々が大きくカスタマイズしていることが多いので、市販の譜面作成ソフトが追いついていない印象があります。

譜面作成で一番有名なのはFinaleです。 しかし、このソフトはコード譜やリズム譜を作成しやすくする企業努力をしているとは到底思えません。 もちろんどちらも書けますが、開発の優先度が低いみたいですね。 2番手のSIBELIUSも同様ですね。

DAWソフトには、後発のStudio One以外は譜面表示/印刷機能が付いていますが、これも正直作りがいまいちです。 そもそもDAWソフトは、画面が左から右に一方的に流れていくのに対し、譜面が反復記号等を活用して、セクションに戻ったり飛んだりするのがあたりまえなので、そのへんの調整が難しいのでしょう。

コードに優先度を置いたソフトといえば、これです。

http://clover-japon.co.jp/

ほとんどの譜面作成ソフトでは、コード入力がテキストからの入力かMIDIキーボードからの入力ですが、このソフトは選択していくだけで入力できます。 素晴らしいですね。人によって違うコード表記も、多くを網羅しているので、困ることはあまりないでしょう。

とはいえ、このソフトは友人から借りて使っただけで、所有はしていません。 自分自身はFinaleを持っており、かなり面倒ではあるものの慣れればコード入力もサクサクできます。

しかし、クローバーコードシステムに対抗するソフトが他にも出てこないかな、と願っている今日このごろです。 実はエクセルで自分で作った方が早い、という人も結構いますが、あながち間違ってもいないかもしれませんね。

最後にもう一度。 ミュージシャンを目指していて、譜面の読み書きで悩んでいる人は、とりあえずそこは飛ばして別のことに労力を注ぎましょう。 停滞するほどの必要性はありません。