日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

小中高校にあって大学にないもの

タイトル通りですが、同じ学校という枠組みの中で、小中高にはあり、大学にはないものって何か思いつきますか?

 

制服は惜しい。小学校には無いところが多いですね。

給食は?これは高校にはないところが多そうです。

友人に聞いたら、「夢」という、うまいかどうかわからない答えが返ってきましたが、大学にも夢はあるでしょう、多分、、、

 

さて、答えとして存在し得るものはたくさんあるでしょうが、私が思いつくのは「いじめ」です。

 

もしかして大学にもいじめはあるのかもしれません。でもおそらく小中高のそれに比べると随分少ない。

報道を鵜呑みにするのは危険ですが、小中高のいじめを社会問題として捉えた番組や記事が多くあるのに対し、大学のいじめにスポットがあたったのはみたことがありません。

 

ちなみに、大学の先には就職、と続く人が多くいますが、会社でのいじめは、まあまああるようです。パワハラもいじめに分類して良いかもしれません。

よって、大学生は年齢的に大人なのでいじめがない、という理由は成り立ちませんね。

 

大学にはなぜいじめがないのでしょうか。

これを分析することは、そのまま、なぜ小中高、会社ではいじめがなくならないのか、という対策に使えるかもしれません。

 

その要因の一つになっているのが、学校のシステムだと思われます。

 

小中高は、クラスを編成し、そのクラスは最低1年以上は続きます。小学校などはもっと長いはずです。私が小学校の頃は2年でしたが、隣町の小学校は3年でした。

 

クラスを編成するというのは、友達関係が固定化することを意味します。小学校のころを思い出すと確かに、同じクラスの友人なのか他のクラスの同級生なのかでは、その関係性に大きな違いがありました。

 

友達関係の固定化はメリットもあるのでしょうが、同時に多くの危険も潜んでいます。

同調圧力は強まるし、群集心理も働きます。しかも小学生なので、より反応しやすい。

いじめの対象になるのは、あらゆる意味で「普通でない」子が多いようですが、普通かどうかを判断するのに固定化は効力を発揮します。

学校の成績、容姿、趣味、その他なんでも、固定化したクラスでは、それらが普通かどうかを判断するのに苦労しません。そしてそれがいじめの要因になることは多くあります。

会社でも同じですね。所属している部署が半年毎に変わる職場はそうそうありません。チームを組んで仕事をすることは当たり前のシステムが構築されています。そのチームは、学校のクラスよりも長いことが多々あります。

 

一方大学はどうでしょうか。

大学は講義によって出席する生徒が必然的に決定されますが、クラスとして固定化することは少ない。

学部、学科によって、頻繁に同じ授業で出会う生徒はいるかもしれませんが、その質は小中高や会社の固定化とは全くちがったものです。

すると、同調圧力も集団心理もあまり働かない。

いじめは大抵、複数名が1人、または少数名をターゲットにすることが多いのですが、複数名が集まる機会も、1人、または少数名が普通であるかどうかを判断する材料も少ない。

 

もっと簡単に考えれば、気に食わないやつは放っておく、1人が好きな人は、1人でいる、という単純なことができるのが大学です。

強制的に参加させられる行事も大学にはほとんどない。

仲の良い人が集まって、サークル活動をしたり飲みに行ったりすることもできますし、誰も友達を作らず、用が済んだら家に帰る、ということもできるわけです。

授業出席に対する強制力も、小中高や会社と比べると相当に低い。

自由ですね。

 

 

友達100人できるかな、というフレーズは童謡で有名なものですが、友達は少なくても良い、一人の時間が好き、という人も世の中には多くいるわけです。

小中高というのは、それを制度で拘束します。友達を作り、みんなでなにかを一緒にすることこそが健全なこと、といわんばかりに全員強制参加の行事を催します。

社会に出たら役立つ、という文句と共に、右にならえ精神を醸成するわけです。

その副作用でいじめが起き、尊い命が失われても、社会に役立つ「かもしれない」ことをやりつづける大義はあるのか、甚だ疑問です。

 

教育現場において、個性が大事、みたいなことを教えるのですが、そもそも小中高の学校システム自体が、個性を大事にするようにはできていませんよね。

 

大学と同じようなシステムを小中高に適用するのは現実的ではありません。

でも、上記を踏まえた上で、行事の強制参加を緩めたり、出席=善、欠席=悪といったイメージを植え付けないように注意したりすることは、すぐにでもできるのではないでしょうか。

 

いじめは、命に関わる社会問題です。

同じ学校という制度でも、大学では少なく、小中高では多いということは、少なくともこの件においては、大学が良いサンプルになり得ると言えます。

 

教育現場にいる方々、ぜひともよろしくお願いいたします。

 

 

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