日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

答えがない美学〜音楽はあなたが正解です

今週のお題

2017年一番良かった《映画・ドラマ・アニメ》

 

ベタですが、「君の名は」です。

 

私はどちらかと言うと映画より本の方をたくさん読みます。

個人的な印象ですが、本はわかりやすい答えがないものが多い。つまり、これを読んで何をどう解釈するのかが読者に委ねられている作品が多いと思うのです。

もちろん、あえてそういった作家や作品を選んでいるということもありますが。

 

映画はその点、より監督や作者のメッセージを感じられることが多い。ストーリーだけでなく音、映像にさえも思いを詰め込んだ作品は、しっかりとした見応えがありますね。

 

「君の名は」は、はっきりとした答えがない作品だと私はみなしています。あるのかもしれませんが、それが見た人とたとえずれたとしても、それはそれで構わない、といったスタンスに思えるのです。

 

だから、あの作品で作者が訴えたかった本当のメッセージ、みたいなものを探ることにはあまり意味がない気がするのです。

作者が何を訴えたかった、ではなく、あなたがどう思ったか、にフォーカスしたほうがよいのではないか、と思います。

 

 

音楽の世界でも同じようなことがあります。

POPSは1曲の長さが5分くらいです。そこに詰め込むことのできるメッセージは、かなり工夫をしても限界があります。

少なくとも2時間を超える映画や数百ページにも及ぶ書籍に比べると、詰め込むことができる絶対量が少ない。

 

すると、相対的に聞き手に委ねる部分が大きくなります。

歌がない音楽の場合はさらにそうで、タイトルと音楽しか与えられなかったら、捉え方にはかなりの幅が出てきます。

その幅は音楽の器の大きさを表しているとも言え、音楽の最も大きな魅力の一つになっています。

つまり、どんな音楽を作っても良いし、どんな音楽を好んでも良いわけですね。万人の耳に届けられる音楽であっても、聞いているその瞬間だけは、その音楽はあなたのものです。

 

長らく音楽業界にいるので、巷の音楽ファンから「あのアーティストは玄人的にはどう聞こえるの?」といった質問を受けることもしばしばあります。

別にこの質問を受けても不快になったり憤りを覚えたりすることはありませんが、その答えを聞いたところでどうするのだろう、という素朴な疑問は持ちます。

 

玄人好みのする音楽、素人受けする音楽。

そんな分類は、音楽と自分の1対1になったときには、何の意味も持たない分類なんですどね。自分にとって良いか良くないか、これが全てです。

 

ということで、今回も最初と最後が全然違うトピックになっちゃいました。

 

 

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