日々じゃーなる

日々の生活でおもったことをなんとなく、でも結構まじめに綴るブログです。 趣味は読書とビリヤード。仕事は音楽関係。

音楽のディレクターってどんなイメージですか?

音楽関係者でみんなが知っているのはもちろん、ステージに立って演奏しているアーティストですよね。

 

その次に有名なのは作曲家でしょうか。

アイドルやジャニーズ、EXILE系など、バンドメンバーが作曲をしない場合は、作曲家が曲を作ります。

 

最近はプロデューサーも注目されるようになりました。

最初に有名になったプロデューサーといえば、やっぱり小室哲哉さんと小林武史さん。

いわゆる「2人のTK」です。

 

実際には、この他にも沢山の人が関わって音楽業界は成り立っています。

その中でも特に重要なのがディレクターです。

 

音源が発売されるときの流れは、次のようになっています。

  1. 作詞、作曲
  2. 編曲
  3. 録音
  4. ミックス
  5. マスタリング

これら一工程ずつにその道のプロがいます。

作詞、作曲は作詞家、作曲家。

編曲は編曲家。

録音、ミックスはエンジニア。

マスタリングもエンジニアですが、マスタリングのエンジニアは録音、ミックスをするエンジニアとは違う人のことが多く、マスタリング・エンジニアと呼びます。

 

これだけの工程を経て発売されるわけですから、全体を仕切る人が必要です。

それがディレクターです。

ディレクターが表に出てくることはまずありませんが、ディクレターがいなかったら作品はできません。

 

映画の監督(つまりディレクターですね)は、音楽のそれより有名だから想像しやすいかもしれません。

 

原作者や脚本と監督が違うことはよくありますよね。

羅生門の物語を考えたのは芥川龍之介ですが、映画監督は黒澤明です。

監督がいなかったら映画ができない、というのはわかると思います。

 

音楽も同じです。ただ、音楽のディレクターが映画監督ほど有名ではないだけです。

 

ディレクターは、音源発売に関するあらゆる権限と責任を持っています。

OKを出すのもディレクターだし、売れなかった時に責任を取るのもディレクターです。

だから、重要な仕事なのは当たり前です。

 

実は、めちゃくちゃ有名なバンドのディレクターと今日お会いしました。

以前から名前は知っていましたが、直接会うのは初めてでしたので緊張しました。

 

でも、とても物腰がやわからかい人でした。

 

実は会うのに緊張してました、と言うと、こんな話をされました。

 

「ディレクターは、良い作品をつくるのが最終的に一番大切な仕事。

作曲家や編曲家、エンジニア、それからアーティストが嫌がったり怖がったりしながら仕事をして、良い作品ができるわけがない。

だからディレクターは、各工程のプロに対するリスペクトを絶対に忘れちゃいけない。

時に厳しいことも言うけど、あくまでその人達に寄り添うのが大切。

各工程のプロ、というのはつまり、音楽に関わる人たち全て、という意味」

 

初対面の私に緊張感を与えるような人柄では、ディレクター業務はムズカシイのかもしれませんね。

 

やっぱり、音楽至上主義です。良い作品を作り上げるためには、自分のエゴは捨てられるわけです。

 

音楽業界に入る前、ディレクターの存在はなんとなく知っていましたが、イメージでは怖い人、ビジネスライクな人でした。

 

今日あった人も含め、実際に現場に立っているディレクターは、全然違う。

 

スマートな根性がある人、っていう感じでしょうか。

人間味をとても感じます。

 

今後もこんなディレクターが音楽業界を支えていくのでしょうね。