リットーミュージックから出版されているアコギ専門雑誌ですが、これは1996年11月30日発行です。 随分前の雑誌ですが、本棚の中、しかもすぐに手が届くところに置いています。
この雑誌を手に入れたのは私が大学生のときです。 アコギをある程度弾けるようになり、もっとうまくなりたいと思って教則本を探しても、その殆どが初心者向けで、結局中級以上は既存曲のコピーが一番ためになるのかなぁ、なんて思いながら過ごしてた頃でした。
今でこそあまり見かけませんが、当時はアダルト書籍中心の本屋というのがありました。 その本は、入り口から見て手前半分が普通の書籍、奥半分がアダルト書籍という店で、手前半分の普通の書籍は、奥のアダルト書籍を隠すために置いてある、程度のものでした。
そうとは知らず、その本屋に足を踏み入れて(近所だったんです)、一番手前にある雑誌コーナーを見ているときに見つけた雑誌がこの雑誌です。 私の人生を変えた雑誌を手に入れた店は、なんとアダルト書籍店だったんですね。
ちなみに、お値段は2980円。貧乏な大学生にとって、雑誌に3000円弱払うというのは、ものすごい賭けでしたが、何度もその店に通っては立ち読みし、買うかどうかを悩みに悩んで、最後は勢いで買いました。 傍からみると、アダルト書籍好きの貧乏大学生にしかみえなかったでしょうけどね。
この雑誌の巻頭を飾っているのが、山弦の二人。 小倉博和さんと佐橋佳幸さんです。
ふたりとも私が説明するまでもないくらい有名なスタジオミュージシャンです。 小倉博和さんの方は、私がもっとも影響をうけたバンド、サザンオールスターズや、桑田佳祐さんのサポートも数多くされていましたが、恥ずかしながらその雑誌を手にする前には知りませんでした。
山弦の二人もそうですが、この雑誌で取り上げられているミュージシャンは、ラリー・カールトン、ジョン・スコフィールド、ゴンチチ、憂歌団の内田勘太郎さん、吉川忠英さんなど、今の私に色濃い影響を与えた人ばかりです。
この雑誌は、私の音楽人生を決めました。 何が人生に作用するかわからないものですね。 まさかアダルト書籍店でそんな雑誌をみつけるなんて・・・